新連載(リスク対策.com)
『企業犯罪 VS 知能犯刑事 麻布署6年の研究と発見』
企業犯罪が起こる組織
見逃してはいけない企業犯の特徴
企業のダークサイドと企業犯罪
売上向上と商品開発に役立つ企業リスク
供述調書、ノンフィクション小説の如く書いてます。
企業犯罪と知能犯捜査の概略
第1回 告訴・告発と事件送致
こんにちは。
榎本澄雄と申します。
私は以前、知能犯捜査の刑事でした。
今回から『企業犯罪 VS 知能犯刑事 麻布署6年の研究と発見』というタイトルで「企業の皆さまのお役に立つ情報」をお届けします。「企業犯罪が起こる組織」や「見逃してはいけない企業犯の特徴」「企業のダークサイドと企業犯罪」、そのほか企業の「売上向上」と「商品開発」に役立つ「企業リスク」などを、警察が事件捜査する視点で書いていきたいと思います。法務部や危機管理・BCPの担当者さま、経営者の皆さまの企業版「刑事資料」だと思ってください。
この連載は、少し「供述調書」の書き方を意識しています。調書とは、「ノンフィクション小説」です。私が文章作成の面白さに目覚めたのは、刑事の供述調書と捜査報告書でした。事件があり、葛藤があり、情念と人間のドラマがそこにあったからです。
今回は、「企業犯罪」などを担当する「知能犯捜査の概略」をお話しします。企業で詐欺や横領など犯罪があった場合、事件相談へ行く窓口は、通常、警察署の刑事課知能犯捜査係です。「知能犯捜査」は詐欺、業務上横領、贈収賄、選挙違反などの「知能犯」を捜査します。知能犯刑事は暴力団や不良集団などと渡り合うため、弁護士さんや検事さんとは違って、荒れた現場の経験とバックグラウンドを持っていることが特徴です。
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