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テレビでは解説されない刑事事件

企業犯罪VS知能犯刑事

麻布署6年の研究と発見 第1回

2024年11月22日

こんにちは!

榎本澄雄です。

11月22日、金曜日。

今日は小雪、明日は勤労感謝の日です。

今日は、

2020年10月8日から

2021年11月2日まで

私がリスク対策.comに

連載していた記事を紹介します。

リスク対策.com

危機管理とBCPの専門メディア

https://www.risktaisaku.com

私はリスク対策.comから撤退し、

過去の記事を削除してもらったので、

現在は閲覧ができない状態となっています。

👇

2020年10月8日 リスク対策.com

『企業犯罪 VS 知能犯刑事 麻布署6年の研究と発見』

企業犯罪と知能犯捜査の概略

第1回 告訴・告発と事件送致

https://www.risktaisaku.com/articles/-/40274

経緯は

2023年1月1日に書きました。

👇

2023年1月1日

今年の実務は、走って遊ぼう!

2022 プルバック & 2023 アクロバット

https://www.kibiinc.co/blog/2023-1-1

2022年、

私のテーマは特殊人材の育成でした。

 

オンライン講座の本格始動、

YouTubeの再始動には辿り着けませんでしたが、

神田外語学院の「医療・危機管理」講師として、

全27回の授業をコンプリートして学生の成長を後押しできました。

 

授業を通して、

政府の新型コロナ対策に大きな疑問を持ちました。

 

mRNAワクチンはADE(抗体依存性感染増強)や

サイトカインストーム、心筋炎、細胞が癌化するリスクがあるので、1回も接種していません。

 

もともと私は屋外でマスクを一切しませんでしたが、

2022年7月1日からは電車など交通機関でマスクを外すようになりました。

2022年8月16日からは店舗で買い物する際もマスクをしないようにしました。

 

現在は、

役所や仕事で要求される特別な場合を除いて、マスクをすることがありません。

 

健康のため、

2022年からアルコールとカフェインもやめました。

2022年は、

方向性の違いが明らかになり、

今まで所属していたほとんどの団体やコミュニティと別の道を歩むことになりました。

 

ある政党の支援を考えていましたが、

人間性の違いから結果的に辞退をしました。

 

読書会や講演会社、仲介会社など、

ほとんどのグループ、コミュニティとは袂を分ちました。

 

連載していた危機管理メディアは、

メディアの自主検閲と医療・危機管理の観点から脱退しました。

危機管理の専門メディアであるにも関わらず、

国民の健康に重大な影響があるワクチン薬害事件について、

一切、報道しないような自主検閲措置を取っていたことが判明したからです。

2023年、

年始に読者向けのメッセージを求められたのですが、

以下の原稿を編集長にお送りしたところ掲載を断られたのです。

👇

2022年の危機事象の振り返りと企業への提言・メッセージ

 

1.2022年に発生した脅威・危機で、最も注目した事象・事案

mRNAワクチン薬害事件

 

毒と薬は全く別の物質だと思いますか?

 

実はすべての物質は毒であり、薬でもあります。

毒と薬は同じ生物活性物質です。同じ物質が使用量と使用方法によって毒にも薬にもなるのです。

 

厚生労働省によると新型コロナウイルス感染症の流行が始まった2020年の死亡数は137万2,648人(前年より8,445人減少)、新型コロナウイルス感染症の死亡数は3,466人でした。

 

mRNAワクチン接種がスタートした2021年の死亡数は143万9,809人(前年より6万7,054人増加)、新型コロナウイルス感染症の死亡数は1万6,756人でした。

 

なぜ死亡数が増えているのでしょうか?

 

世界では古くから薬害事件が跡を絶ちません。

ヘロイン、覚醒剤、サリドマイド、薬害エイズ、MMRワクチンの悲劇を思い出しましょう。 

2.企業のBCP担当者やリスクマネジメント担当者、総務等の担当者に向け、2023年に重きを置いて取り組むべき施策・対策

 

1 mRNAワクチン接種後の後遺症、業務上過失致死傷事件対策

2 自ら情報収集して、自分の知識と経験で判断するインテリジェンス

3 経済危機に伴う副業や退職後のキャリアをデザインする学修メソッド

 

社員が会社に勧められてmRNAワクチンを接種し、ADE(抗体依存性感染増強)で新型コロナウイルスに感染したり、重度の副作用で心筋炎に罹り、倒れたり、死亡するケースがあります。

 

薬害エイズ事件のように医師や製薬会社、厚生省担当課長が業務上過失致死事件として訴追され、実刑判決・有罪判決を受けるケースがあります。社員の健康と安全を守りましょう。

 

医療と危機管理は車の両輪です。

医療の問題は、病気や健康だけを見ても、真実が視えて来ません。

背後に隠れている刑事事件・危機管理と必ず両方、合わせて視てください。

 

そのためには、BCP担当者が自ら情報収集して、自分の知識と経験で判断するインテリジェンスが必要です。マスメディアだけでなく、書籍を幅広く読みましょう。あなたがインテリジェンスを磨き、社員のインテリジェンスも磨きましょう。

 

最後に、リスクやクライシスは災害や戦争、犯罪だけではありません。経済危機という最後の敵が待ち構えています。副業を始めたり、退職したりする社員もいるかもしれません。

 

あなたは社員の生活安全を保護することができますか?

 

社外で使えるポータブルスキル、隠れた才能を発掘する学修メソッドが求められています。

テレビでは解説されない刑事事件

企業犯罪VS知能犯刑事

麻布署6年の研究と発見 第1回

こんにちは。

榎本澄雄と申します。

私は以前、知能犯捜査の刑事でした。

 

今回から

『企業犯罪 VS 知能犯刑事 麻布署6年の研究と発見』

というタイトルで「企業の皆さまのお役に立つ情報」をお届けします。

 

「企業犯罪が起こる組織」や

「見逃してはいけない企業犯の特徴」、

「企業のダークサイドと企業犯罪」、そのほか企業の「売上向上」と

「商品開発」に役立つ「企業リスク」などを、警察が事件捜査する視点で書いていきたいと思います。

 

法務部や危機管理・BCPの担当者さま、経営者の皆さまの企業版「刑事資料」だと思ってください。

 

この連載は、少し「供述調書」の書き方を意識しています。

 

調書とは、「ノンフィクション小説」です。

私が文章作成の面白さに目覚めたのは、刑事の供述調書と捜査報告書でした。

 

事件があり、

葛藤があり、

情念と人間のドラマがそこにあったからです。

今回は、

「企業犯罪」などを担当する「知能犯捜査の概略」をお話しします。

 

企業で詐欺や横領など犯罪があった場合、事件相談へ行く窓口は、通常、警察署の刑事課知能犯捜査係です。

 

「知能犯捜査」は

詐欺、業務上横領、贈収賄、選挙違反などの「知能犯」を捜査します。

 

知能犯刑事は暴力団や不良集団などと渡り合うため、

弁護士さんや検事さんとは違って、荒れた現場の経験とバックグラウンドを持っていることが特徴です。

 

私は2013年1月末日に警視庁を辞職しました。

愛媛県松山市に生まれ育ち、早稲田大学に入学。

北京大学に1年留学し、大学卒業後、進学した大学院を中退して、27歳で警視庁警察官になりました。

 

2003年、28歳で板橋警察署に卒業配置となり、巡査として交番勤務をしていた当時、衆議院議員総選挙がありました。

 

私は選挙違反取締本部のメンバーに選ばれ、事件化の端緒を得ました。

警察で選挙違反と贈収賄を捜査するのは、警察署だと刑事課の知能犯捜査係、警察本部だと捜査第二課です。

 

私はこの事件をきっかけに刑事、

とりわけ知能犯捜査と惹かれ合うようになります。

 

本当は板橋署で刑事課に入りたかったのですが、

昇任試験に合格したため巡査部長として麻布署へ異動しました。

当時は、まだ結婚まもなく、娘が産まれた翌日の昇任配置でした。

麻布署では六本木交番で勤務し、6人から9人くらいの部下がいました。

 

職務質問で、不法残留の外国人を検挙したり、覚醒剤や大麻、MDMAを所持する犯人を検挙したり、ナイフ所持や凶器携帯の犯人を検挙しました。

 

六本木では夜通し110番が鳴り響き、路上のケンカに臨場する際も外苑東通りに人が溢れて、あちこちで酔っ払いのケンカが繰り広げられ、現場まで辿り着けない夜もありました。

 

六本木、西麻布地区は、大企業や大使館、有名飲食店、大規模ナイトクラブが多く所在し、富裕層、著名人、芸能人の出入りが多いほか、暴力団や外国人犯罪グループも蔓延っていました。

 

昼まで営業しているナイトクラブのせいで、白昼、酔っ払いのケンカもあり、外国人観光客の被害もたくさんありました。

 

アメリカ大使館が公式ホームページで「アメリカ人観光客は六本木へ遊びに行かないように!」と警告を発したほどでした。

 

1年ほど交番勤務をして、念願の捜査講習(刑事になるための講習)に派遣されました。

 

3ヶ月ほど留置場の看守を務め、ようやく刑事課に入ることができました。

板橋署で選挙違反の事件端緒を得たからかもしれませんが、命免(任命)された係は知能犯捜査係でした。2006年、30歳の時でした。

通常、交番のお巡りさんが刑事課に入るごく一般的なルートは、以下のようになっています。

 

交番勤務

パトカー勤務

留置場の看守

刑事課の記録担当 あるいは 鑑識係

盗犯捜査係

強行犯捜査係

知能犯捜査係 あるいは 暴力犯捜査係(暴力団担当)

先ほど申し上げたとおり、「知能犯」とは詐欺、業務上横領、贈収賄、選挙違反などの犯罪です。

 

麻布署刑事課には、毎日のように企業さん、弁護士さんが、詐欺や横領など企業犯罪の事件相談(告訴・告発事件の相談)に来ていました。

 

私の記憶では、当時の麻布署は未処理の告訴事件が年間22件くらい累積しており、警視庁ではダントツの告訴事件数でした。

 

東京で一番多かったので、おそらく日本で一番、告訴事件が多かったのではないでしょうか。

 

ある年は一気に17件、事件処理(事件送致)した年もあったと記憶していますが、焼け石に水でした。

 

受理した告訴事件の「告訴状」は、自転車盗難の「被害届」などとは違って、「公訴時効」が完成する前に綿密に捜査して、必ず検察庁へ送致します

今回のポイントとして、「告訴・告発と事件送致」について、「刑事訴訟法」をチェックしておきましょう。

 

刑事訴訟法

 

第241条(告訴・告発の方式)

1 告訴又は告発は、書面又は口頭で検察官又は司法警察員にこれをしなければならない。

2 検察官又は司法警察員は、口頭による告訴又は告発を受けたときは調書を作らなければならない。

 

第242条(告訴・告発を受けた司法警察員の手続き)

司法警察員は、告訴又は告発を受けたときは、速やかにこれに関する書類及び証拠物を検察官に送付しなければならない。

 

第246条(司法警察員の事件送致)

司法警察員は、犯罪の捜査をしたときは、この法律に特別の定のある場合を除いては、速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない。但し、検察官が指定した事件については、この限りでない。

 

不幸にも社内で詐欺や横領などの犯罪が起こった場合、告訴・告発するためには、管轄する警察署の刑事課知能犯捜査係へ告訴相談する必要があります。

 

「被害届」と「告訴状」では、警察の捜査や事件送致に関する法的な重要度が異なりますので、よく覚えておいてください。

麻布の話に戻ります。

 

私は刑事の経験が全くないまま、いきなり知能犯捜査係に入ったので、プレッシャーがとても大きかったことを覚えています。

 

当時の麻布署は刑事課員が30名を越え、その中でも知能犯は8名体制で、警部補が4、5名、巡査部長2、3名と巡査1名などでした。

 

私以外は、盗犯刑事や強行犯刑事として鳴らしたベテラン揃いでした。

 

知能犯捜査係、通称、「知能」は、「大部屋」と呼ばれる刑事課とは別室でした。

 

なぜ別室だったかと言うと、当時の麻布署は庁舎が古く、課員も大所帯で狭すぎたからです。

 

企業犯罪の捜査書類は膨大です。

 

関係者の供述調書はもちろん、詐取金などの入出金経路、使途先を全て洗い出して、銀行の取引履歴、犯人の借財状況などを捜査報告書に落とし込みます。

 

送致書類が分厚いドッチファイル何冊にも及ぶので、検察庁へ事件送致する際は、段ボールに入れて、ガタガタと台車で持ち込むことも多々ありました。

 

事件の元になる企業間の商取引、商慣習、担当者の職務権限などを理解しないと、本当に犯罪なのかどうか判断できません。

 

じっくりと腰を落ち着けて冷静に捜査する必要があるので、宿直事件の取り扱いで慌ただしい大部屋ではなく、別室で捜査していました。

2006年、晴れて知能犯捜査係の一員となった私は、一ヶ月ほど署で仕事をした後、捜査二課の「地面師詐欺」捜査本部へ派遣されました。

 

前任の板橋署にいた知能の係長(警部補)が捜査二課へ異動したため、私を捜査本部へ引っ張ったそうです。

 

立件できた金額が被害総額20億円の地面師詐欺グループによる土地売買詐欺事件で、警察庁長官賞を受賞した大変な事件でした。

 

その後の私は2011年に警部補に昇任するまでの5年間、麻布署刑事課に在籍し、新参刑事から最古参の刑事となってしまいました。

 

退職するまで6年ほどで警視総監賞四件、刑事部長賞七件、組織犯罪対策部長賞三件を受賞しました。

次回以降、

「知能犯捜査員に求められる資質」、

「知能犯と暴力犯の関係」、「企業犯罪が起こる組織」や

「見逃してはいけない企業犯の特徴」、「企業のダークサイドと企業犯罪」、

「お金と心・お金と感情の関係」、「なぜ詐欺事件は捜査が難しいのか」、「詐欺師の再犯と特徴」、

そのほか企業の「売上向上」と「商品開発」に役立つ「企業リスク」などを記事としてお届けしますので、宜しければお付き合いください。

 

危機管理・BCPの担当者さまからご要望やご質問、ご指摘、ご意見などお待ちしております。

テレビでは解説されない刑事事件

企業犯罪VS知能犯刑事

麻布署6年の研究と発見 第1回

過去に執筆した記事はこちらです。

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